交通事故で怪我をしたときに注意すべきポイント(後遺障害)2

これまでに,交通事故の案件を数百件以上集中的に取り扱ってきた弁護士が,もし交通事故の被害に遭ってしまった場合のために,後悔しないように皆様へぜひ知っておいていただきたいことをお話させていただきます。

前回は,「後遺障害とは,自賠責で認定されたもののみを指す用語で,後遺症とは違う」とお話ししました。

今回は,「後遺障害として認定してもらうために必要なもの」についてお話しします。

後遺障害の申請をするためには,まず申請書類をそろえる必要があります。

具体的には,

① 自動車損害賠償責任共済支払請求書兼支払指示書

(請求者や相手方の氏名,相手方の自賠責保険証明書番号等を記載するもの)

② 申請者の印鑑証明書

(①には印鑑登録された印で捺印する必要があるためです。)

③ 交通事故証明書

(自動車安全運転センターで発行してもらうもので,郵便局,各都道府県の自動車安全運転センター窓口,インターネットで申し込みができます。)

④ 事故発生状況報告書

(事故現場の状況を簡単な図と文章で表したもの)

⑤ 自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書

(指定の書式で,主治医に記載してもらうものです。)

⑥ 事故で通院したすべての医療機関の診断書,診療報酬明細書

(指定の書式のもので,相手方保険会社が治療費を支払っている場合はその保険会社が原本を持っていて,要求すれば基本的に写しをもらうことができます。)

となります。

⑦ 事故で撮影したレントゲン等の画像資料

(申請時に画像資料を送っていなくても,後から「〇〇病院で撮影した画像を送ってください。」という依頼が自賠責調査事務所から来ますので,その際に取り付けて送っても構いません。前者の方が手続きは早く進みますが,後者の場合は取り付けに要した費用が後に自賠責調査事務所から支払われます。)

となります。

ここで重要なのが,上記①~⑦までの資料はあくまで「最低限必要な書類,資料」であり,それ以外の補足資料を付けることは制限されていないということです。

次回は,このことと関連して,「後遺障害として認定してもらうために注意すべきこと」についてお話しします。