労災事件4―労災事故によって後遺障害が残ってしまった場合の手続き

本日は労災事件の「労災事故により後遺障害が残ってしまった場合の手続き」についてお話したいと思います。

 

業務中の事故等により,身体の一部が使えなくなってしまった等の障害が残ってしまった場合には,①労災の後遺障害等級の認定を受けること,②会社に対して損害賠償請求をすることを考えていく必要があります。

 

①労災の後遺障害等級の認定を受ける

まず,しっかりと治療を受け,症状固定(これ以上治療をしても改善しない,一進一退の状態)となるまで医師の指示に従って入通院を続けてください。

医師にはすべての症状を余さずにしっかりと伝えて,医師の指示がある検査をきちんと受ける必要があります。

医師に後遺障害の診断書を書いてもらったら,必要な書類とともに労働基準監督署に,障害(補償)給付の申請を行います。

労働基準監督署では,労災被災者本人の面談が行われるとともに,会社や医師への照会が行われ,後遺障害に該当するか,該当するのであれば後遺障害等級のどの等級であるかが判断されることになります。

無事,後遺障害の認定を受けることができれば,障害(補償)給付金や障害特別給付金を受け取ることができます。

 

②会社への損害賠償請求を考える

後遺障害の認定がされ,労災補償が給付されても,労災被災者の損害がすべて填補されるとは限りません。

会社の「安全配慮義務違反」が原因で労災事故が起こってしまった場合には,損害の賠償を会社に対して求めていく必要があります。

会社に「安全配慮義務違反」などの責任が認められる場合には,会社から精神的な損害に対する賠償であるところの慰謝料等についても支払ってもらえる可能性があるので,交渉を行うことが大事です。

 

労災事故により身体に障害が残ってしまい,お困りの方はぜひ弁護士法人心までご相談ください。

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