交通事故で怪我をしたときに注意すべき通院時のポイント4

これまでお受けした様々な交通事故相談を踏まえ,交通事故を多数取り扱う弁護士から,交通事故の被害に遭ってしまった場合にあとで後悔しないように,ぜひ知っておいていただきたいことお話させていただきます。

前回,前々回は,「通院の頻度が少なすぎても,多すぎても,不利に取り扱われる恐れがある。」ということをお話ししました。

今回は,「適切な期間の治療を認めてもらうにはどうすべきか(医師編)」についてお話しします。

結論から申し上げますと,不当な早期治療打ち切りを受けないためには,医師と相手方保険会社の担当者双方との適切なコミュニケーションが何よりも重要です。

相手方保険会社は,治療の打ち切りを被害者本人に打診する前に,主治医に「医療照会」を行うことが多いです。

この「医療照会」とは,現時点での症状はどうか,今後も治療を続ける必要があるかどうかを確認するというものです。

この照会に対して,主治医が「症状は一進一退である。」等と回答してしまうと,これ以上治療しても効果がないからと,治療打ち切りとなってしまいます。

つまり,まだ痛みがあり,かつ病院での治療の効果が上がっているとご自身で実感しているのであれば,診察やリハビリの際にその旨をしっかり伝えておく必要があります。

また,患者の状態がよく分からないと,主治医も相手方保険会社担当者に対して積極的に「まだ治療が必要である。」とは言ってくれません。

ですので,診察の際には、現在の症状・治療の効果・治療の継続を希望することなどを、しっかりと伝えるようにしましょう。

また,大事なことですが,主治医やスタッフさんへの気遣いも忘れないようにしましょう。

医師も人ですので,良い関係が築けている患者さんには,力になってあげたいと思うものなのです。