交通事故の損害賠償について~その14

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その14」として、「無職者の休業損害」についてお話をさせていただきます。

休業損害は、交通事故による怪我の入通院等で仕事ができなくなってしまい、その分の給料が減ったり、有給休暇を使用してしまったりした場合に、その分の補填としてなされる損害賠償です。

そのため、基本的には、無職者については休業損害が支払われることはありません。

もっとも例外的に、たまたま事故当時は無職であったものの、すでに労働契約は締結していて、事故当日の数日後から確実に就労する予定があった場合に、その予定が交通事故のせいでなしになってしまったような場合には休業損害は請求しうると考えられます。

また、失業中ではあったものの、労働する能力と労働意欲があり、就労する蓋然性があった場合、具体的にはハローワークに登録して、企業の面接を受けるなどの就職活動を行っていたような場合には、平均賃金よりは低くなるのは当然であるものの、休業損害として請求しうる可能性があります。

ですので、仮に交通事故に遭った当時に無職者であったとしても、例外的に休業損害が認められることはあり得ます。 次回は、交通事故の損害賠償における「学生・生徒等の休業損害」についてお話させていただきたいと思います。