交通事故の損害賠償について~その15

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その15」として、「学生・生徒等の休業損害」についてお話をさせていただきます。

休業損害は、交通事故の怪我による入通院による休業等の経済的損失に対する補償であるので、学生・生徒等が大学・学校を休んだことによる損害は休業損害としては考えることができません。

学生・生徒等について休業損害が考えられるケースとしては2つあります。

1つが、被害者本人がアルバイト等ですでに就労している場合です。

この場合には、通常の休業損害と同様に、もともとシフト等で働くことが確実であった日について、交通事故の怪我のための入通院によって休んでしまったことをもって、その日に発生するはずだった賃金相当分の休業損害の補償を求めることができます。

もう1つが、就職について内定等をとっており、就労することが確実であったにもかかわらず、交通事故の怪我による入通院によって、就職の時期を後ろ倒しにしなければならなくなったような場合です。

この場合には、本来就職できた時期が遅れたことによって、給料の発生がしなくなってしまったということができるので、休業損害を請求することができます。

次回は、交通事故の損害賠償における「後遺障害逸失利益」についてお話させていただきたいと思います。

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交通事故の損害賠償について~その14

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その14」として、「無職者の休業損害」についてお話をさせていただきます。

休業損害は、交通事故による怪我の入通院等で仕事ができなくなってしまい、その分の給料が減ったり、有給休暇を使用してしまったりした場合に、その分の補填としてなされる損害賠償です。

そのため、基本的には、無職者については休業損害が支払われることはありません。

もっとも例外的に、たまたま事故当時は無職であったものの、すでに労働契約は締結していて、事故当日の数日後から確実に就労する予定があった場合に、その予定が交通事故のせいでなしになってしまったような場合には休業損害は請求しうると考えられます。

また、失業中ではあったものの、労働する能力と労働意欲があり、就労する蓋然性があった場合、具体的にはハローワークに登録して、企業の面接を受けるなどの就職活動を行っていたような場合には、平均賃金よりは低くなるのは当然であるものの、休業損害として請求しうる可能性があります。

ですので、仮に交通事故に遭った当時に無職者であったとしても、例外的に休業損害が認められることはあり得ます。 次回は、交通事故の損害賠償における「学生・生徒等の休業損害」についてお話させていただきたいと思います。

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交通事故の損害賠償について~その13

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

私は、昨年は570件ほど交通事故のご依頼をいただきましたが、その弁護士としての経験を踏まえ、今年も昨年に引き続き、交通事故の損害賠償項目についてお話させていただこうと思います。

今回は「交通事故の損害賠償について~その13」として、「主婦の休業損害」についてお話をさせていただきます。

交通事故においては、給与所得者ではない、主婦の方であっても、家事に影響が出た場合には、家事従事者としての休業損害、いわゆる主婦の休業損害が認められることがあります。

自賠責保険のルール上は、専業主婦、または、兼業主婦のうち仕事がパートまたはアルバイトで仕事の時間が週に30時間未満であり収入が女性労働者の平均賃金よりも低い場合には、主婦の休業損害として認定を受けられる可能性があります。

保険会社によっては、家事従事者であることを見落として、休業損害について「0円」で提案してくることもありますので、主婦の方も休業損害が認められることがあることについては意識しておくといいでしょう。

次回は、交通事故の損害賠償における「無職者の休業損害」についてお話させていただきたいと思います。

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