交通事故の損害賠償について~その21

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その21」として、「後遺障害逸失利益(失業者)」についてお話をさせていただきます。

後遺障害逸失利益については、将来の仕事における後遺障害の影響により収入が減ってしまうであろうことに対する補償であるため、原則的には、無職の方については後遺障害逸失利益を認めることはできません。

もっとも休業損害について説明したのと同様に、事故当時偶然無職ではあったものの、労働能力と労働意欲があり、かつ就業の蓋然性がある場合には、今後の収入への影響については生じうると考えられるので、例外的に後遺障害逸失利益が認められることになります。

基本的には再就職によって、得られるであろう収入を基礎とすることになるので、特段の事情がなければ失業前の年収が参考にされるべき収入ということになります。

ただし、失業以前の収入が平均賃金以下の場合には、再就職によって平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば、平均賃金を基礎収入として後遺障害逸失利益を求めることも考えられます。

次回は、交通事故の損害賠償における「後遺障害逸失利益(外貌醜状)」についてお話させていただきたいと思います。

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交通事故の損害賠償について~その20

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その20」として、「後遺障害逸失利益(年少者)」についてお話をさせていただきます。

未成年などの年少者が交通事故の被害に遭ってしまって後遺障害が残ってしまった場合、まだ就業はしていなくても、将来の仕事における収入が減少する蓋然性があるため、後遺障害逸失利益を請求することができます。

まだ就職をしていない年少者の基礎収入については、基本的に全年齢平均を使うのが原則です。

なぜなら、後遺障害は一生残存するものであるため、若年時の低い年収を基礎として少ない後遺障害逸失利益を算出するのは、損害を過小に見積もることになるためです。

逆に、年少者の将来の損害を予測することは困難ではあるものの、その年少者の能力や成績などの個別事情からさらに高額の基礎収入を主張することも考えられるところです。

また、女子年少者の後遺障害逸失利益については、昨今の男女の賃金格差の是正の傾向を踏まえ、女性労働者の全年齢平均賃金ではなく、それよりも高い金額となる男女を含む全労働者の全年齢平均賃金をもとに算出するのが一般的となっています。

次回は、交通事故の損害賠償における「後遺障害逸失利益(失業者)」についてお話させていただきたいと思います。

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交通事故の損害賠償について~その19

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その19」として、「後遺障害逸失利益(主婦)」についてお話をさせていただきます。

家事従事者の休業損害、いわゆる主婦休損が認められるのと同じように、後遺障害が認定された場合には、今後の家事に影響が出ることについての補償として主婦の後遺障害逸失利益を相手方に請求することができます。

弁護士が主婦の後遺障害逸失利益を請求する際には、基礎収入として「賃金センサス 女性・全年齢平均・学歴計」を使用することが多いです。

相手方保険会社の主張としては、若年または高齢の場合の年齢別の平均(全年齢へ平均よりも低い金額)を採用すべきだとされることもあります。

この点に対しては、年齢にかかわらず家事内容は変わらずに同様の障害が生じることや同年代と比較して精力的に家事を行っていた事情や家族構成等を踏まえて適切な反論をしていくことが必要となります。

扶養の範囲内等でパートやアルバイトをされている兼業主婦の方についても、主婦の後遺障害逸失利益を請求する方が有利になる可能性があるので、後遺障害が認定された場合には忘れずに主婦の後遺障害逸失利益について検討するようにしてください。 次回は、交通事故の損害賠償における「後遺障害逸失利益(年少者)」についてお話させていただきたいと思います。

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