交通事故の損害賠償について~その17

弁護士の田中浩登です。

今回は「交通事故の損害賠償について~その17」として、「後遺障害逸失利益(給与所得者)」についてお話をさせていただきます。

後遺障害による今後の仕事への影響として逸失利益を請求する場合、給与所得者であれば、特段の事情がない限り、大きく収入が変化しなかったはずであるとの推測が働くので、基本的には事故前の収入が基礎収入となります。

したがって、基礎収入について争いになることはそれほど多くないといえます。

もっとも、昇給・昇格が確実であり、それによって収入が増える蓋然性があったような場合には、その点を基礎収入に入れて計算することも場合によっては考えられます。

ですので、そのような事情がある場合には、依頼している弁護士には必ずそのような事情を共有しておくと良いでしょう。

また、例外として、事故当時おおむね30歳未満の若年労働者については、一般的に収入が少なく、勤続年数が増えるにしたがって年収も増えていく傾向があることから、平均賃金と比較して事故前の収入が低い場合には、全年齢平均を基礎収入とするのが妥当であるといえます。

次回は、交通事故の損害賠償における「後遺障害逸失利益(事業所得者)」についてお話させていただきたいと思います。