障害年金の永久認定
1 障害年金の認定には種類があります
障害年金という言葉だけ聞くと、通常の老齢年金のように、今後一生涯受け取ることができるものという印象を持っておられる方もいると思います。
実際のところは、障害年金の場合、期限が定められた有期認定の場合と、永久認定の場合に分けられています。
2 多くの場合は有期認定とされています
実務上は、有期認定の場合が多いものとされています。
厚生労働省の公開している統計によれば、新規の裁定についての永久認定の割合は、障害基礎年金、障害厚生年金の合計で5.8%ということで、9割以上が有期認定となっていることがわかります。
参考リンク:厚生労働省年金局・日本年金機構・障害年金の業務統計等について
このような結果となっている実態としては、症状経過の確認が必要な場合が多いためということになろうかと思います。
例えば、うつ病などの精神疾患等については、体調、環境などによって症状の経過も大きく変わりうるものとされています。
そのため、精神疾患に関しては、症状の変化が比較的大きいものと考えられており、認定に関するガイドラインが設けられる等、慎重な審査が必要で、総合的な認定とされているところです。
また、当然、認定後についても症状の変動は予定されているといえます。
そのため、一定期間経過後の時点での症状についての確認が必要と考えられるため、有期認定とされます。
このような一定期間経過後の症状の確認が必要と考えられる傷病の方が多数といえますので、認定についても大半が有期認定になっているといえます。